霧島市と姶良市にまたがって広がる鹿児島県県民の森は隠れた桜の名所です。そして、これもあまり知られていませんが、絶滅危惧種に指定されている「熊谷草」の自生地です。

県民の森の案内板。霧島市側の丹生附(にっけ)地区と姶良市側の牟田山(むたやま)地区に分かれていて、訪れたのは牟田山地区。

野外音楽ステージのある中央広場の周りに桜の花が咲いています。

訪れたときは満開ちょっと手前くらい。

快晴で絶好のお花見日和です。

きれいなトイレもあります。

ここから管理事務所のほうにちょっと行くと水車小屋があります。

そして、熊谷草が咲いている案内板。なんと!! ここで熊谷草にお会いできるなんて!!


山の中に足を踏み入れると次の案内板。

階段を上ってすぐ、ありました、ありました。2か所咲いてます。

もう一か所。

熊谷草です。

熊谷直実。源平の時代、平清盛に負けた源頼朝が、木のウロに隠れていたのを見逃し、その後、一ノ谷の合戦で平敦盛を討ち取った武将ですね。昔の武将が馬に乗ったとき、流れ矢が体に刺さらないように羽織っていた母衣(ほろ)に形が似ているのでこの名がついたそうな。
熊谷草はラン科で、敦盛草とは親戚。源平でペアで、敦盛草の亜種に分類されてます。この辺は判官びいきというか日本人らしい。

県民の森管理事務所です。干した原木シイタケなど売っています。あんなに人目に付く案内板を出して、盗掘などないか事務所の方にお聞きすると、森の中にまだ咲いているとのことでした。それでも心配ですね。

お花見に行って、思いもよらず熊谷草に出会え、すごく儲かった気分になりました。