鹿児島で「ふき」というと「つわぶき」が多いと思います。「つわ」ともいいます。「つわぶき」と「ふき」は見た目は同じようですが、切って穴の開いていないのが「つわぶき」、穴の開いているのが「ふき」。「つわぶき」は常緑で冬になっても枯れず、黄色い花をつけ、下ごしらえで皮をむくときに手先が黒くなります。「ふき」は冬になると枯れ、芽が出たところを食べるのが「蕗の薹」、皮をむくときそんなに手先は黒くなりません。
そんなところで、お母さんの料理帖から紹介します。標題は「ふき」ですが、「つわぶき」のことです。写真は2012年4月、お母さんと一緒に作りました。

【下ごしらえ】
あくがつよいのでしっかりとあくぬきをする。

①鍋に入れる位の長さに切りそろえ、たっぷりの塩で軽くこすり、熱湯で3~5分、かためにゆでる。


②手早く冷水にとり、流水の下で充分にさらし、皮を丁寧にむき、水につけておく。青煮の場合は昆布だしに30分以上つけておく。
冷水にとったところ。


丁寧に皮をむく(これが結構大変)


■青煮

<材料>
・ふき 3本
(A)
濃いだし汁   1カップ
砂糖      小さじ1/2
うすくち醤油  小さじ1+1/2
塩       少々
①下ゆでした昆布だしにつけておいたふきを、4~5cm長さに切りそろえる。
②(A)を一煮立ちさせ、ふきを入れ、強火でサッと煮て、すぐザルに取り上げ手早く冷まし、汁も別に冷ます。
両方さめたら、一緒にしてゆっくり味を含ませます。

 

 

 

 

 

■きゃら煮 佃煮よりうす味にする。

<材料>
ふき       4~5本
濃いだし汁    2カップ
砂糖       小さじ1
濃口醤油     大さじ2~3
(いりこを入れる) 包丁のみねでたたいて細くする。

材料を入れ(醤油は少し残す)、落とし蓋をして煮汁が殆どなくなるまで中火弱で煮詰める。
残りの醤油は味を見て適宜に入れ、焦げ付かなぬ様、時々箸で軽くかき混ぜる。