太鼓(テコ)踊りは、約400年もの歴史を持つ郷土伝統芸能で、島津義弘の手によって広められたものです。その勇壮さから、文禄、慶長の役から凱旋踊りとして、或いは流行病を鎮める効験があるとして、鹿児島県内各地に伝承されています。明治初年以来、蒲生では、八月二十一日(旧暦七月二十一日)に蒲生八幡神社に奉納されています。これまで北・下久徳・川東の三地区で保存会を作りこの日に公開してきましたが、平成24年に旧姶良町から春花太鼓踊り保存会も参加し、四保存会合同で現在に至っているとの事です。(鹿児島県ホームページ、姶良市教育委員会)▼当日、台風19号が近づくも、好天に恵まれ、朝9時に花火の音を合図に、辻通りを練り歩く道太鼓、そして蒲生八幡神社での庭踊りが行われました。

四保存会が集まり、今まさに出発しようとしているところです。
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蒲生太鼓踊りの構成と扮装は、姶良市教育委員会のパンフレットによると次のようになります。
【ホタ振り】総指揮者。浴衣に角帯と脚絆を付け、黒足袋にワラジを履く。右手に扇子、左手に采配を持つ。この扇子と、采配の先に鉦や太鼓の音を引き付けながら、踊りに調和を保つ。
【鉦叩き】陣羽織・陣笠・太刀一本・印籠を付け、脚絆・黒足袋にワラジを履く。左手に鉦、右手に撞木を持つ。
【太鼓打ち】月の輪のついた兜を冠り、毛頭(白馬の髭)をつける。矢幡を背負い、白襦袢に脚絆をあてる。現在は白足袋を履くが、古くは裸足であった。胸に太鼓を抱え、長い太刀一本を締める。
▼このように、踊り手はカラフルな衣装を着て、白粉・紅などの化粧を施す。ホタ振りという先導者2人を先頭に、鉦打ちと太鼓打ちが雅やかに踊ります。昨今では、幼児や小学生・中学生・高校生も踊り子として参加していて、将来的に後継者となる人材も育っているようです。

いよいよ出発。こんな様子で進んでいきます。ホタ振りは小学生でしょうか。鉦と太鼓の音が「ズッ キャン ズッ キャン ズッキャンキャン」と聞こえます。
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パンフレットなどには太鼓打ちの衣装がよく出ています。蒲生八幡神社で奉納しているところです。奉納は各保存会それぞれ30分くらい続きます。道太鼓から、庭踊りまで、暑い中小さい子供たちも頑張っていました。
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また、姶良市教育委員会では次のようなパンフレットを配っていました。
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