大隅半島・鹿屋地区には車で15分くらいの距離に三つの焼酎蔵があり、その一つ大海酒造です。9月に入り、今年の焼酎作りが始まりました。
県道550号線を少し入った肝属川沿いにあります。


中に入ると右側に次の看板。焼酎造りが始まっているので、変な菌を持ち込んでもらっては困るのでしょう。


正面の建物、数段の階段を上った右側に事務所があります。上の看板があったので、心配しながら、「蔵の見学できますか?」とお聞きすると、しばらくお待ちくださいと気持ちよく引き受けてくれました。


案内の方は、総務がご担当の若い方で、「今年の焼酎造りが始まって初めての見学者です」と雑談しながら、懇切丁寧に案内して頂きました。
農家さんから運ばれてきたお米の集積場です。大海酒造では、一日にお米 4 トン、さつま芋 20 トン (1:5 の割合ですね)を使うそうです。


お米を上の丸いドラム型の装置で洗い、下のコンベアで次の工程に運びます。


運ばれた米を左側の円筒の装置で蒸します。


蒸しあがった原料のお米。つまんで食べさしてもらいました。このくらい蒸し上げるのかと初めての体験。


次に、種麹と混ぜ合わせる工程です。河内菌を使ってました。


製掬の工程は見せてもらえませんでしたが、確か円盤型の機械を使っているとおっしゃってました。
一次仕込みのタンクが並んでいます。右側にある櫂で発酵の様子を見ながらかき混ぜます。大海酒造では、設備が整っていますが、機械に頼ることなく、焼酎造り期間中は夜も泊まり込んで蔵人が頑張っています。


もう一つの原料さつま芋は全量契約農家で栽培したものです。ちょうど運ばれてきたところ。


まずさつま芋を洗浄します。


そして、両端と痛んだところを取り除きます。装置の陰に作業の方が並び、午前と午後に 10 トンずつ、計 一日に 20 トン処理します。


磨いたさつま芋を蒸して、砕いて、2次仕込みのタンクに入れます。


2次仕込みのタンクと中の様子。



奥にあるのが蒸留器です。


大海酒造では、常圧と減圧の二つ蒸留器を使っています。こちらが減圧蒸留器。案内の方の話では、減圧蒸留では低い温度で蒸留するので、すっきりした味わいになり、ロックや水割りで飲むのに合っているとの事でした。ぜひ飲み比べてくださいとおっしゃってました。


また、工場の一角には次の居酒屋風の部屋があり、社外から来た取引先等のお客さんと、一杯やりながら懇親を深めている社風だそうです。


大海酒造では、焼酎の直売はしていません。そこで、車で15分ほどにある鹿屋航空基地資料館隣接の鹿屋市観光物産総合センターで仕入てきました。
左からレギュラー酒で白麹・常圧蒸留の「さつま大海」、さつま芋はベニオトメ・黄麹・減圧蒸留の「海」、ベニオトメ・L型麹・減圧蒸留の「一番雫」です。


「さつま大海」の裏ラベル。


「海」の裏ラベル。


「一番雫」の裏ラベルです。


さつま大海のURLはこちら